頭脳的ゴルフ道

ゴルフクラブの選び方や練習方法など、頭を使ってゴルフを上達する方法をお伝えしていきます!

ゴルフクラブの「バランス」がショットに与える影響

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ゴルフクラブのスペック表を見ると「バランス」という項目があります。「D4」 という感じにアルファベットと数字の組み合わせになっているのですが、これは一体どういう意味を持つのでしょうか?



ゴルフクラブの「バランス」とは?


ゴルフクラブにおける「バランス」というのは、クラブを構えた時や振った時に感じるヘッドの効き具合(ヘッドの重みを感じる度合い)を記号で表したものです。

総重量が全く同じゴルフクラブでも、その重量配分によってヘッドの効き具合が変わります。わかりやすく極端な例で考えてみましょう

例えば同じ長さで、同じ総重量300gのクラブAとクラブBがあったとします。

クラブAはグリップが280gもあって、シャフトとヘッドがそれぞれ10gしかありません。それに対してクラブBはグリップとシャフトがそれぞれ10gしかありませんがヘッドが280gあります。

実際に持った時に、どちらの方がヘッドが効いていると感じるでしょうか?もちろんクラブBですね。このように同じ重量のクラブでも、その重量の配分によってヘッドの効き具合は変わります。これをバランスという記号で表しているわけです。


バランスの記号の意味


スペック表のバランスの項目には「C8」とか「 D3」といった記号が書かれています。これはヘッドの効き具合を数値化したものです。

まずヘッドの軽い方から順番にアルファベットのA〜Eの5段階に分類され、さらにそれぞれに対して0〜9の10段階で表されています。

つまり「A1」が最もヘッドが効いていないクラブで、「E9」が最もヘッドが効いているクラブという、50段階で評価されているのです。単純に数値だけで示せばいいとも思いますが、どういう理由があるのかはわかりません。


熱心な方だと自分のクラブのバランスがどのようになっているのか急に心配になるかもしれません。しかし心配は無用です。市販のクラブは既にある程度良いバランス(一般男性用ならC8〜 D4、一般女性用ならB8〜C4)になるように設計されているからです。

パターを除いた13本のクラブのバランスがなるべく近いことに越したことはありませんが、D0〜 D4のようにお持ちの全クラブが5ポイント程度の間に収まっていれば全く問題ありません。

ちなみにD1とD2のように1ポイント差しかないクラブを振り比べてみても、トッププロでさえ差を感じ取れないことが多いので、私たちアマチュアがそれ以上に神経質になる必要はないと思います。

 


自分のクラブの「バランス」を調べてみよう

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ゴルフクラブ のバランスは上のようなバランス計測機と呼ばれる専用機器で調べることができます。



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このように計測盤にはA0〜E9までの目盛りがふってあります。また、内側の目盛りはクラブの総重量です。たいていのバランス計測器はバランスと総重量の両方が測れるようになっています。



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測り方はとても簡単で、写真左側にある爪のような部分にグリップエンドを挟んで置くだけです。


まずウェッジ を測ってみましょう。測定するのはボーケイの56°、シャフトはダイナミックゴールドのS200です。

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クラブバランスはD3でした。


次はアイアンを測ってみましょう。測定するのはキャロウェイのレガシー(2011年モデル)8番アイアン、シャフトはトゥルーテンパーMemphis10です。

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クラブバランスはD1でした



最後にドライバーを測ってみましょう。計測するのはピンG30、シャフトはUSPマミヤのATTAS 6(60S)です。

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クラブバランスD3でした。


バランス計測機はゴルフショップに置いてあるので、一度計測させてもらうのも良いかもしれません。クラブをよく買い替え、それらのバランスを常に一緒にしておきたい人は計測器を購入しても良いかもしれません。



↓ 僕が使わせてもらった計測器は現在デジタル版になっています



↓ アナログは1万円しないで購入できます。

 

ゴルフクラブの「バランス」がショットに与える影響


ヘッドの効き具合が変わることによって何が変わるのかというと、クラブの振りやすさに大きな影響が出ます。


クラブの振りやすさに影響を及ぼす


先ほどの例で出てきたクラブAとクラブBを、実際に振ってみた時にどちらの方が振りやすいでしょうか?

もちろんクラブAですね。つまり、手元が重くて先端が軽いほどクラブは振りやすくなり、その逆は振りにくいということになります。

  • 手元が重くて先端が軽いクラブ : 振りやすい
  • 手元が軽くて先端が重いクラブ : 振りにくい


ではなるべく手元が重くて先端の軽いクラブが良いクラブということになるのかというと、そうではありません。クラブの重さの記事でも説明しましたが、度を超えて振りやすいクラブは腕の力で余計な操作をしやすくなり、ミスを誘発するからです。

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正しいスイングをする上でヘッドの重みを感じながらクラブを振ることは非常に重要です。あまりヘッドの効いていないものよりも、ある程度ヘッドが効いているクラブを使った方が正しい軌道でクラブを振り降ろしやすいのです。

 

スイングリズムとバランスの関係


クラブの振りやすさはスイングリズムに大きな影響を与えます。

例えば、長さと重さが同じクラブであればバランスの軽いクラブの方がスイングリズムが早い人に向いています。ヘッドがあまり効いておらず、早いリズムで振ってもしっかりとヘッドが返ってくるからです。先ほどのクラブAを振ってみたと想像すればイメージがつくかもしれません。


逆にバランスの重いクラブはスイングリズムが遅い人に向いています。ヘッドの重さを感じやすくタイミングが取りやすいことと、ダウンスイングで遅れて降りてくるヘッドがタイミングよくインパクトを迎えるからです。これも先ほどのクラブBを振ってみたと想像するとイメージがつきやすいでしょう。


バランスの重い・軽いはどちらが良いというものではありませんので、自分で振ってみて振りやすい方が自分に合っているバランスだと思って良いと思います。

 

違和感のない範囲で重めのバランスが良い


逆転の発想で、クラブのバランスを調整することで自分のスイングリズムを矯正することもできます

例えばスイングリズムが早い人がバランスの重いクラブを練習し続けることで、体が徐々にそのリズムに対応するようになり、スイングリズムを遅くすることができます。スイングリズムは早いよりはある程度遅い方が良いと思いますので、バランスに迷ったら違和感のない範囲で重めのバランスを使う方が良いのです。

この辺りの原理はゴルフクラブの重さ(総重量)と同じです。ちゃんと振れる範囲で重めのバランスにすることで、ヘッドの重さを感じながら正しいスイングプレーンで振ることができるからです。

ちなみに長さと重さが同じようなクラブを試打してみたのに、振りやすさが全然違うと感じる場合には、バランスに大きな差があるのかもしれません。


 

バランス調整は自分でやろう!


ゴルフクラブのバランスは以下の方法で自分で簡単に調整することができます。


1. ヘッドに鉛を貼る


ヘッドに鉛を貼ることでヘッドの重量が増しますので、当然バランスは重くなります
だいたい2gの鉛でバランスが1ポイント重くなります(D1⇨D2など)。つまり1gあたり0.5ポイント程度の増加です。

ただし鉛を貼ることでクラブの総重量も増えてしまいますので、重量チャートとも相談しながら貼ると良いでしょう。


 

2. グリップを交換する


グリップにも当然重さがありゴルフショップなど販売しているところで確認できます。グリップが重くなるとクラブ全体の重心がヘッドよりもグリップ側に移りますので、バランスは軽くなりますグリップを1g重くするとバランスは0.2ポイントほど軽くなります。

逆にグリップが軽くなるとバランスは重くなりますグリップを1g軽くするとバランスは0.2ポイントほど重くなります。たいていの人は今装着しているグリップの重さがわからないと思いますので、ゴルフショップでグリップを切り外して、重さを測ってもらってから買い換えるといいでしょう。

 

3. シャフトの長さを変える


リシャフトはお金がかかりますのでお勧めできませんが、スリーブ付きのシャフト交換型のクラブであれば簡単にシャフトを変えることができます。同じバランスのシャフトであれば長さを変えることでバランスを変えることもできます。

クラブが長くなると一気に先端に重みを感じるようになりバランスはかなり重くなります1インチ長くすると5〜6ポイントも重くなり、逆に1インチ短くすると5〜6ポイント軽くなります。ただしシャフト自体のバランスも考慮しなければならないので、ゴルフショップに持ち込んで計測してもらいながら調整するのがいいと思います。




とはいえ、バランスに関してはそれほど神経質になる必要はありません!


それよりもずっと長さと重さの重量チャートの方が大切です。バランスにばかり目を取られ、重量チャートを崩すことのないように気をつけましょう。


 

以上、ゴルフクラブの「バランス」がショットに与える影響 でした!

 



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