頭脳的ゴルフ道

ゴルフクラブの選び方や練習方法など、頭を使ってゴルフを上達する方法をお伝えしていきます!

買う前に知っておきたい。初心者のクラブ選びの重要ポイント

WITB 3-23-08

 

最近、ゴルフを始めたばかりの後輩たちとラウンドすることがあります。そんな中、腕前よりもマナーよりも気になるのが持っているゴルフクラブです。
 
「親父のお下がりをもらいました!」と言うのですが、ドライバーは20年くらい前の400ccにも満たないテーラーメイド、アイアンはミズノのマッスルバック、パターはペラペラのピン型。
 
いくらなんでもそれは難し過ぎるので、買い換えることを強く勧めました。
 
今回は初心者が上達する為に知っておくべきクラブ選びのポイントについてお話したいと思います。これからゴルフを始める人や初めてクラブを買おうと思っている人はぜひ読んでみてください。
 
 

ゴルフクラブには難易度がある

 
これまで何度も言ってきましたが、ゴルフほど道具の性能が大きな影響を及ぼすスポーツは無いと思います。そして、ゴルフクラブには難易度があり、簡単なクラブもあれば難しいクラブもあるのです。
 
ここが重要なポイントなのですが、自分の腕前に合わない難しいクラブを使っていると、なかなか上達できなかったり、悪い癖がついて下手が固まってしまうことがあります
 
だから初心者の方は、まず簡単なクラブを使うことをオススメしています。やさしく癖のないクラブで練習していれば、スイングにも変な癖がつきにくいからです。
 
また最近のゴルフクラブの中には大きなミスを小さなミスに変えてくれる「お助けクラブ」もたくさんあるので、そういったものを使うのも良いと思います。難しいクラブを無理して使って酷いスコアを出すよりも、簡単なクラブで良いスコアを出した方がモチベーションにも繋がります。初心者のうちは何よりも、ゴルフを楽しむことが重要なので、クラブ選択で間違えないようにしましょう。
 
 
 

メーカーは何を選べば良いか?


ゴルフクラブのメーカー選びは重要です。なぜならメーカーごとに作るクラブの難易度がある程度決まっているからです。例えばキャロウェイやピンは全体的にやさしめなのに対して、タイトリストやスリクソンは全体的に難しめのクラブを作っています。ですから、初心者はタイトリストにはあまり手を出さないほうが無難だと思います。
 
しかし最近は同じメーカーが難易度の異なる複数のブランドを出すのが普通です。タイトリストならTSシリーズや917・915シリーズなどは難しめのラインナップですが、VG3シリーズは比較的簡単なラインナップです。どうしてもタイトリストが使いたいという初心者の方はVG3を使うことをオススメします。

このようにほとんどのメーカーは簡単なラインナップと難しいラインナップを出していますので、買おうと思っているクラブがどちらのラインナップなのかを購入する前に調べた方が良いでしょう。

結局はクラブのスペック次第なので一概には言えませんが、例えばタイトリストは全体的に難しめのクラブが多いということは頭に置いておいたほうがいいでしょう。以下の表は僕の個人的な見解です。
 
メーカーごとのクラブ難易度の一例

やさしめのメーカー
・キャロウェイ
・ピン
・ブリヂストン
・ダンロップ
 
 
難しめのメーカー
・テーラーメイド
・スリクソン
・タイトリスト

 

 

初心者は10本あれば十分

 
ゴルフクラブはルールで14本までキャディバッグに入れることができます。しかし、初心者はそこまで揃える必要はないと思います。なぜでしょうか?
 
 

初心者にフェアウェイウッドは不要

 
まずフェアウェイウッドは初心者には難しいので入れる必要はありません!ロングの2打目はユーティリティか、割り切って刻むつもりで8番アイアンくらいで打てば良いです。

4番ユーティリティで180〜190ヤードは飛ぶので距離は十分です。「それじゃあ2オンできないじゃん!」と思うかもしれませんが、よほど距離の短いへっぽこコースでもない限り初心者がロングで2オンするのはほぼ不可能です(それが出来るならもう初心者ではありません)。そんなわずかな確率よりも、フェアウェイウッドを振り回してOBしたり、ボールの頭を叩いてチョロったりする可能性の方がはるかに高いのです。

初心者にとってフェアウェイウッドはスコアを悪くする為のクラブだと思ってもらって構いません。現に僕の後輩にフェアウェイウッド禁止令を出したところ、急に100を切れるようになりました。百発百中でナイスショットが出せるくらいフェアウェイウッドが得意だと言う人なら別ですが、そうでないなら騙されたと思ってキャディバッグから抜いてラウンドしてみてください。きっと良いスコアが出るはずです。
 
 

初心者のウェッジはPWとSWで十分

 
ウェッジはPW(ピッチングウェッジ)とSW(サンドウェッジ)があれば十分です。初心者向けのアイアンセットだとPWもSWも含まれていることがあるので、それでもう十分です。PWしか含まれていない場合はSWだけは揃えた方がいいでしょう。

AW(アプローチウェッジ)やPS(ピッチングサンド)は必要ありません。なぜなら初心者のアプローチは基本的に8番アイアンやPWで行う方が圧倒的に失敗が少ないからです。

初心者がSWやAWでアプローチをしようとすると高い確率でザックリやトップのミスが出ます。これはロフト角が大きく歯が出ている為、ボールのコンタクトエリアが狭いことが原因です。仮に上手く打てたとしてもスピンのかかり具合をコントロールすることが難しく、だいぶ手前で止まってしまったり大きくオーバーしたりするからです。

そんなミスをするくらいなら、8番アイアンくらいロフトが立ったクラブで転がすように打つ方が圧倒的に簡単にピンに寄ってくれます。少し練習してから騙されたと思って8番でアプローチしてみてください。きっと良いスコアが出るはずです。



 
以上のことを踏まえると、初心者に必要なクラブは以下の10本ということになります。

初心者に必要なクラブ

・ドライバー(1本)
・ユーティリティ(1本)
・アイアンセット(PW含む6本)
・SW(1本)
・パター(1本)

 
 
たくさんクラブを持っていたからといって有利に働かないのが初心者です。「失敗する確率の高いフェアウェイウッドやウェッジなどは初めから持って行かない方が絶対に良いスコアが出る」というのが僕の考えです。
 
 
 

初心者は中古クラブがオススメ

 
何でも形から入る人はいるもので、ウェアも靴もクラブも全部新品で揃えようとします。ウェアや靴は気持ち悪いので新品を買うべきだと僕も思いますが、クラブは中古で揃えることをオススメしています。その理由は、腕前が上がるにつれてゴルフクラブは買い変えていくべきだからです。
 
初心者が難しいクラブを使うと悪い癖がついてかえって下手になったり、上達の妨げになります。だから始めは必ず初心者向けのクラブを使うべきです。
 
しかし順調に腕前が上がって中級者になると、初心者向けのクラブではボールが必要以上に上がったり、つかまり過ぎて左のミスが多くなったりします。アンダースペックになるんですね。そこで中級者向けのクラブに買い換えることで理想的な弾道に近づきます。
 
そしてさらに上達して上級者になると、ボールを左右に打ち分けたり、曲げたりする技術も習得します。それにはやはり上級者向けのクラブが適しているので、さらに買い換えることになるのです。
 
やがて年をとって筋力が落ちてくると、それまで使っていたクラブではボールが上がらなくなり、飛距離も落ちてきます。そうしたら、力の弱い人用のクラブに買い換えることで、また弱点をおぎなうことができるのです。
 
 
このように、ゴルフクラブは一生モノではなく、あなたの腕前や筋力の低下に合わせて買い換えていくべきものなのです。
 


繰り返しますが、スイングが固まる初心者にとってクラブ選びは非常に重要です。その後のゴルフ人生を左右すると言っても過言ではありません。

とりあえず初心者のうちは誰かのお下がりで済ませて、上手くなったら買い換えようと思う気持ちも分からなくはないのですが、自分に合わない難し過ぎるクラブを使って練習を続けると悪い癖がつきます。一度悪い癖がついてしまったら、それを直すのは初心者が上達するよりもはるかに大変なのです。取り返しのつかないことになる前に、初心者はちゃんと初心者向けのクラブを使うことを強くオススメします
 
 
ちゃんと上達できれば、初心者でいる期間はせいぜい1〜2年です。初心者を脱したら、またクラブを買い換えることになります。
 
お金に余裕のある人なら初めから新品で全てを揃えても良いのですが、1〜2年しか使わないなら中古クラブでも十分だと思います。中古の中には型落ちの新品も半額以下で売っているので、人が使った物は嫌という人はそういうクラブを買えばいいでしょう。とにかく修行用のクラブだと割り切ってなるべく安く買い揃えればいいと思います。



以上、買う前に知っておきたい。初心者のクラブ選びのポイントでした!



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