頭脳的ゴルフ道

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クラブの特性から考えるスライスの直し方 / 頭脳的スライス治療法

 

 

スライスの最大の原因はクラブ特性の ”無知”


私が初心者の頃、ドライバーショットの半分以上がどスライスでした。

せっかくたくさん練習してラウンドに行ったのに、朝一番のティーショットがシュルシュルと音を立てて右の林に消えていくのを見ると、ため息しか出ませんでした。

スライスが怖くてティーショットはいつも喉から心臓が出そうなくらい緊張しました。緊張するから体に余計な力が入り、ますますスライスが酷くなりました。一回のラウンドでOBを10発打ち込んだこともありました。「もうゴルフは辞めよう」と何度も思いました。

ゴルフを始めたばかりの人はほとんど全員がスライスに悩みます。これはもうゴルフの通過儀礼と言っても良いかもしれません。

ただ、それを克服することができるゴルファーは決して多くありません。ゴルフ練習場で他の人のドライバーショットを観察してみてください。曲がり幅の大小はあるものの、大半の人がスライスを打っています。何年もゴルフをやっているにも関わらず、スライス地獄から抜け出せない人が本当にたくさんいるのです。なぜ、そのようなことになってしまうのでしょうか?
 
わさお先生はその最大の原因がクラブの特性に対する無知にあると言っていました。

やみくもに練習するのではなく、ゴルフクラブに対する正しい知識をつけ、それを生かしたスイングを身につけさえすれば、スライスは確実に克服できます。今回はクラブの特性から考えるスライスの直し方について考えてみたいと思います。
 


スライスの原因


スライスの原因を挙げてくださいと言われたら、実はキリがないくらいあります。グリップがウィークだとか前傾が深過ぎるなど「スイングの問題」もありますし、ヘッドの重心距離が長すぎるとかシャフトが硬すぎるといった「クラブの問題」もあります。

しかしスライスの本質的な原因はサイドスピンにあります。そしてサイドスピンは大きく分けて以下の2つが原因となって起こります。
 
1. 振り遅れてフェースが開いて当たる
2. スイング軌道がアウトサイドイン

 

そもそも、なぜ初心者がスライスになりやすいのかというと、ボールを打とうという意識が強すぎて腕の力で打ちにいくからです。本来スイングは肩の回転によってなされるべきなのですが、ボールを打つ意識が強すぎると人間は最も使いやすい腕を使ってしまいます。

そして腕に力が入ると、クラブヘッドよりも腕が先行して振り遅れたり、スイング軌道がアウトサイドインになったりします。これが初心者がスライス地獄にはまる原因です。
 


頭脳的スライス治療法1 まずドライバーを変える

 

まず「クラブの問題」を解決する


前述の通り、スライスの原因は「スイングの問題」と「クラブの問題」があります。

もし「スイングの問題」を根本から治すとすればグリップやアドレスなどの基礎からスイングを全て見直さなければなりません。しかしそれらを全て改善していくのは一朝一夕でできることではありません。スイングの改善・再構築はとても時間と労力のかかり、根気がいることなのです。

そこで、本気でスライスを治したいという人はまずドライバーを買い換えて「クラブの問題」を解決することをオススメします。なぜなら最適なドライバーを使うことで、スイングにも良い影響を得られるからです。

 

どフック が出るほど「つかまりの良いドライバー」でスイング矯正


スライスが厄介なところはスライスを打たないように左方向に打とうとすればするほど、アウトサイドインの軌道が身についてしまい、ますますスライスが出やすいスイングが身についてしまうという悪循環のスパイラルにあります。ではどうすれば、このスパイラルから抜け出せるのでしょうか?

答えは簡単で「つかまりの良いドライバー」を使って、インサイドアウトの軌道に修正するのです。それも10回打ったら10回とも ”どフック” が出るくらい「つかまりの良いドライバー」です。

 ”どフック” が出続けると、プレーヤーはそれを嫌ってボールを右方向に打ち出したくなります。すると自然にインサイドアウトの軌道になりやすくなるので、スライスの出にくいスイングに矯正することができるのです。


どういうドライバーが良いのか?


それでは「つかまりの良いドライバー」とはどういうドライバーかというと、以下のようなクラブです。

フェースが返りやすいヘッドでなければなりませんので、 ①FT値が大きく、②重心距離が短く、③重心角度が大きいものでなければなりません。具体的には①FT値が1.0以上、②重心距離は35mm以下、③重心角度は25°以上というのが一つの目安となります。

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また、④重心深度が深めの方がヘッド左右慣性モーメントが大きくなり、ミスヒットした場合の曲がり幅を軽減することができます。重心深度は重心角度とも密接な関係があり、基本的には重心深度が深いほど重心角度が大きくなる傾向があります。つまり重心深度が深いほど、つかまりやすくなるのです。

他には⑤フェース角がフックフェースだったり、⑥ロフト角が大きいものだと、よりつかまりが良くなりますが、その影響は①〜③に比べると十分小さいので無視して構いません。

 

スライスしにくい「つかまりの良いドライバー」の条件

①FT値        :1.0以上
②重心距離が短い : 35mm以下
③重心角度が深い : 25°以上
④重心深度が深め 
⑤フェース角      : +2°以上(フック)
⑥ロフト角が大きい 

 

自分の成長と共に、クラブも乗り換えていく


最近は「絶対にスライスしない」というお助けドライバーもあります。極端なフックフェースだったりしますが、スライス防止にとても効果的です。


そんなクラブを使うなんてカッコ悪いと思いますか?

でも見栄を張ってタイトリストやスリクソンなどの上級者向けクラブを使っているのに、スライスを連発して100を叩いたりするなら、それこそみっともないと思いませんか?

ずっとお助けクラブを使えとは言いません。スライスの出ないスイングが身につくまでの一定期間だけ、修行用のクラブだと割り切って使えば良いのです。


例えば極端なフックフェースのドライバーを使いながら上達し、ボールをつかまえられるスイングが身につくと、今度はチーピンが出始めます。これはフェースローテーションができるようになったことで、始めから閉じているフェースが極端に閉じ過ぎてしまうことが原因なのですが、そうなったらそのドライバーは卒業して今度はフェースがスクエアなものに乗り換えるべきなのです。

そしてさらに上達して、もっとボールがつかまるようになったら、今度は上級者向けのオープンフェースなドライバーに乗り換えるのです。そうやって上達に合わせて、あなたの腕前に合うクラブに乗り換えていくことで、スムーズに上達していくことができるのです。


修行用のクラブはどうせ乗り換えるとわかっているのですから、高価なドライバーは必要ありません。中古クラブで十分なんです。近年のドライバーはどれも性能が良いので、ここ6〜7年以内のドライバーであれば大差はありません。安いものなら、たったの5,000〜6,000円で手に入ります。

もう買わない理由はありません。

スライスが原因でゴルフが嫌いになりかけているのなら、今すぐ中古ショップに駆け込んでスライスしないドライバーを購入しましょう!それくらいの行動力がなければ、到底ゴルフの上達なんて見込めないのです。

僕がオススメするスライスしにくい中古ドライバーはこちらの記事にまとめてあります。

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頭脳的スライス治療法2 クラブ特性に合ったスイングをする

 

ドライバーの特性に合ったスイングをしよう!

Golf i Trysil


ほとんどのスライサーはドライバーショットのスライスに悩んでいて、アイアンのスライスに悩む人というのはあまり聞きません。なぜドライバーばかりがスライスしやすいのでしょうか?


それは重心距離の違いにあります。

基本的にアイアンはドライバーに比べてヘッドが小さく重心距離が短いので、ヘッドが返りやすくスライスしにくいと言えます。それに対してドライバーはヘッドが大きく重心距離が長いので、ヘッドが返りにくくスライスしやすいのです。

さらに近年のドライバーは400cc超えの大型ヘッドが主流となっていることから、重心距離がより長くなって、ますますスライスしやすくなっているのです。

ではそんな重心距離の長いドライバーでスライスを打たないようにするにはどうすればいいのかというと、ゆっくりしたリズムで振ることが重要です。


重心距離の長いドライバーは早いリズムで振るとヘッドが返る前にボールに当たってしまうのでフェースが開いて当たります。いわゆる「振り遅れ」という現象です。

それに対して、ゆっくりしたリズムで振ってあげればヘッドが返ってからボールに当たるのでフェースが閉じながら当たります。すると、ボールがつかまりスライスしにくくなるのです。
 

スライスを直す4つのポイント


しかし、ゆっくり振れと言われても中々リズムがつかめない人もいるかもしれません。そういう人はヘッドの位置をイメージしながら振るのが効果的です。

まずアドレスの段階でヘッドの位置を確認したら、腕を使わずに肩を回転させてトップを迎えます。この時ヘッドは視界から消えていますが、頭の中で今どのあたりにヘッドがあるのかをイメージします。そしてダウンスイングの後、インパクトを迎える瞬間にヘッドがボールに当たるようにイメージしながら振ってみてください

人によってはこのイメージを持つだけでゆっくりしたリズムになって、スライスが激減することもあります。ポイントはクラブを腕で振るのではなく肩の回転で振ることと、70%くらいの速度でゆっくりとスイングすることです。


ボールをつかまえる為にもう1つアドバイスするならグリップと両腕の力を十分に抜くことが大切です。グリップに力が入っていると手首を柔らかく使うことができず、コックも早くほどけ、ヘッドが全く走らなくなります。ヘッドが走らないとボールのつかまりが悪くなるだけでなく、飛距離も出なくなります。また腕に力が入っているとアウトサイドインの軌道になりやすく、スライスの直接的な原因にもなります。

ドライバーのスライスを直す為に最も重要なことはヘッドを走らせて、体よりも前でインパクトを迎えることです。正確に説明すると、頭とグリップよりもヘッドが先行し、体の中心よりも左側でボールにヒットすることです。これをする為にも大切なことが上記で説明した4つのポイントなのです。
 
<スライスを直す4つのポイント>
  1. アドレスからインパクトまでヘッドの位置をイメージしながら振る
  2. 腕ではなく、肩の回転でクラブを振る
  3. 70%くらいの速度でゆっくり振る
  4. グリップと両腕の力を十分に抜く

 


これは逆効果!間違いだらけのスライス対策


スライサーの人は右へのミスを恐れるあまり「いかに左にボールを打つか?」という発想をしてしまいがちです。しかしこの発想があなたのスライスをより酷いものにしてしまっている可能性があります。ここでは多くの人がやりがちな間違ったスライス対策について考えていきます。
 

間違い1 初めから左を向いてアドレスする


私の友人がいつも30度くらいスライスするので、初めから30度左を向いてアドレスしていました。30度も左を向くと完全に左の林に向かって打つような向きになってしまうのですが、彼は毎回綺麗に30度スライスして結果フェアウェイにボールを戻していたので感心しました。

考え方は分かりますし、スライスとの付き合い方としてこの方法が悪いとは言い切れません。しかしこの方法はスライススパイラルを助長している可能性が高いのです。

アドレスで左を向くということはオープンスタンスで構えるのと同じことです。オープンスタンスになるとスイング軌道は自然とアウトサイドインになります。つまりボールにスライス回転をかけて打つことになります。

もしスライスを直すのであれば、逆にやや右を向いて打たなければなりません。アドレスで右を向くということはクローズドスタンスで構えるのと同じことです。クローズドスタンスになるとスイング軌道は自然とインサイドアウトになり、ボールにドロー回転をかけることになるのです。

スライサーの人がクローズドスタンスにしたからといって、いきなりドローボールは出ないと思いますが、スライスの度合いは小さくなるかもしれません。
 

間違い2 極端にボールを左に置く


スイング軌道は体を中心とした円運動と考えられるので、上から見れば誰もが体を中心としたインサイドインのスイングをしていることになります。ということはボールを極端に左側に置けばフェースが閉じた状態でインパクトを迎えるからスライスを抑えられるだろう、そう考える人も多いでしょう。

しかし、実際はそうとは限りません。確かにボールが通常よりも大幅に左側にあればフェースローテーションの終盤でインパクトを迎えるのでフェースが閉じて当たる可能性は高くなります。

だがそれは同時に、ボールから見た時にアウトサイドインの軌道でインパクトしている可能性が高いのです。多少フェースが閉じていたとしても、アウトサイドインの軌道でボールを擦るようにヒットすると、強烈なサイドスピンがかかりスライスが発生してしまうのです。

 

間違い3 左に引っ張ろうとする


スライスを嫌って左方向に引っ張るように打つ人がいますが、これも逆効果になることが多いです。きちんとボールの右手前からフェースで覆っていくようにローテーションさせながら左に引っ張れば良いのですが、単純に左方向に打ち出そうとするとアウトサイドインの軌道になりやすくボールを擦ってしまう可能性が高くなります。

また、アウトサイドインの軌道でフェースがたまたま閉じて当たると、チーピン(強烈なフック・ドロー回転)が出ます。スライサーがチーピンを出すと少しうまくなったような気分になるかもしれませんがスライスとチーピンは同じアウトサイドインの軌道から起こります。インパクトの瞬間にフェースが開いているか閉じているかの違いだけなので、ほんの紙一重の現象なのです。
 

 
以上、クラブの特性から考えるスライスの直し方 / 頭脳的スライス治療法でした!
 


 

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