頭脳的ゴルフ道

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知らないと恥ずかしい!? アマチュアゴルファーによくあるゴルフルール4つの間違い。

Golf Books

 
一部ルールが変更になっています。後日改定記事を書きます(2019年2月13日)

ゴルフはルールを厳守しなければならない

 
ゴルフはたったの1打を争うゲームです。世界のトッププロなら1打で賞金が数億円違うこともありますし、競技ゴルフに出ていれば1打で順位が大きく変わってしまいます。
 
私たちアマチュアゴルファーだって、100を打ってしまうのと99で回るのでは気分的に雲泥の差があります。ですから大半のゴルファーはその1打を削る為に物凄い努力を積み重ねているのです。
 
一方でゴルフは紳士のスポーツであり、スコアは自己申告です。つまりズルをしようと思えばいくらでも出来てしまいます。
 
だからこそゴルフで最も重要なことはルールを厳守することです!そうでなければ、あなたが出したスコアに何の意味も無くなってしまうからです。
 
また、ルールを守らないことによって生まれる弊害もあります。
 
 

【弊害1】ルールを守らないゴルファーは絶対に上手くならない

 
もしあなたがルールを無視して80台を出せたところで、それはインチキスコアに過ぎません。それで良いスコアが出たところで、心の底から嬉しいと思えるのでしょうか?
 
ここで断言させて頂きますがルールを無視するゴルファーは絶対に上手くなりません! なぜならゴルフに対しての真剣さが足りないからです
 
例えば木の手前で止まってグリーンが狙えないからといって、勝手にボールを拾い上げて狙えるアングルまで持っていってしまう人がいます。
 
普通なら木を避ける為にボールを曲げたり、狙えるフェアウェイまでボールを出して対処します。ボールを曲げるのは高度な技術が必要ですし、ライの悪いところから狙えるフェアウェイまでキッチリ出すのも決して簡単なことではありません。
 
しかしルールを無視して楽なアングルやライまでボールを持って行ってしまっては、いつまで経ってもそういう状況からの対処方法が身につきません。そもそも、通常なら脱出するだけで1打を要するわけですから、スコア自体もインチキということになります。
 
ルールを無視して適当なゴルフをしている人は自分に甘い人です。そんな人が上達するわけがないのです。 
 
 

【弊害2】ルールを守らないゴルファーは信用を失う 

 
大半のゴルファーは厳格にルールを守りながら、ゴルフに対して真剣に取り組んでいます。特にどこかのコースのメンバーになっていて、月例会などに参加しているような人は自分にも他人にも厳しいものです。
 
そんな人と一緒に回ってルールを守らなかったり、スコアを誤魔化したりしたら、一発で信用を失いかねません。
 
昔からゴルフには人間性が出ると言われていますがそれは真実です。ゴルフで自己中なプレイをする人は仕事でもそうですし、ルールを守らない人は仕事でも約束を守らなかったりします。

ゴルフの仕方を見て一緒に仕事をするかどうかを判断するという経営者が多いそうですが、それはまんざら間違いではないかもしれません
 
外部の人との接待ゴルフでのルール違反は仕事を失うことにもつながりますので、くれぐれも気をつけましょう。
 
 
 

ゴルフルールの勘違いに気をつけよう!

 
ゴルフをやるならきちんとルールを覚えましょう。特に外部の人と回る機会があるのなら「ルールを知らなかった」では済まされません

ゴルフのルールは当然公式に決まっているのですが、仲間内だけでしかゴルフをしない人の中には意味不明なルールを適用してしまっていることが割と多いようです。初心者がそういう集団に入って、間違ったルールを覚えてしまうと大変なことになります。
 
 
今回は数あるルールの中でも、比較的勘違いをしている人が多い4つのルールについて解説していきたいと思います。
 
初心者やルールに自信の無い人はぜひ一度確認してみてください。
 
 

【よくある間違い1】前進4打プレーイング4

 

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「前進4打」というのはティショットをOBをしてしまった時の救済ルールです。

通常、OBをした時の対処方法は同じ場所から1ペナをつけて打ち直しです。例えばティショットをOBしてしまった場合はティグラウンドから第3打として打ち直しになります。
 
しかし、アマチュアゴルファーは割と頻繁にOBをするので、その全員が打ち直しをしていては後ろの組に大変な迷惑となってしまいます。
 
そこで、ティショットをOBした時に前方にある特設ティから第4打としてプレーを再開できるというのが「前進4打」というルールです。理屈としては第3打として打ち直ししたボールが特設ティ付近まで飛んだと仮定するということなので、当然特設ティからは第4打としてプレーを再開することになります。
 
ショートホール以外の特設ティは大抵の場合250y付近のフェアウェイに設定されていますから、打ち直しのドライバーショットが会心の当たりだったことと同じことになります。これはもう破格のお助けルールなのです。

※30代の一般男子のドライバーの平均飛距離は220y程度に過ぎません。
 
しかしこの救済ルールの適用の仕方に勘違いが多いのです。一つずつ見ていきましょう。
 
 

パー3での前進4打

 
「前進4打」はミドルホールのみならず、全てのホールで設置されていることがあるのですが、勘違いが多いのがパー3での前進4打です。
 
パー3の特設ティはたいへいの場合グリーン付近のラフに設定されているのですが、「パー3なんだから前進3打でしょ??」と意味不明なルールを適用しようとするおじさんがいます。
 
気持ちはわからなくはないですが、OBをした時点で通常なら次の打ち直しはティグランドから第3打になります。しかしそれを救済として、グリーン近くの特設ティからプレーを再開させてもらえるのですから、当然第4打からの再開となります。
 
 

ウォーターハザードは前進3打

 
大きな池があったりアイランドグリーンだったりするホールでは「ティショットをウォーターハザードに入れた場合は特設ティからプレーイング3(第3打)としてプレーを再開すること」という看板があることがあります。
 
これはOBの時の前進4打と同じ考え方ですね。違うのはOBの場合は打ち直しとなるのに対し、ウォーターハザードの場合はそのハザードの近くから1ペナをつけて第3打としてプレーを再開することが出来る点です
 
この為、OBの前進4打に対して、ウォーターハザードは前進3打なのです。 
 
 

打ち直しして連続OBの場合

 
ティショットをOBにしてしまうと誰もが動揺します。アマチュアゴルファーの場合、その動揺からOBを連発することも珍しくありません。
 
前進4打はそんなアマチュアゴルファーに対する破格の救済ルールです。ですから素直に従うべきなのです!それなのに自分の腕を過信して止せば良いのに打ち直しをする人がいます。
 
そして案の定、打ち直ししたショットもOB・・・
 
「なんだ、またOBかよ!」
 
と、うなだれながら「前進4打でやり直すわ」と平気で言う人がいますが、もちろんそれは通りません。
 
先程お話した通り、前進4打の理屈は打ち直したボールが特設ティまできちんと運べたと仮定したルールです。
 
このルールに則っていけば、打ち直しをした段階で第3打です。それがOBなので次の打ち直しは第5打となります。つまり前進して特設ティから再開するのであれば「前進6打」とする必要があるのです。
 
2回打ち直しをしてから前進するなら第8打、3回打ち直しをしてから前進するなら第10打からプレーを再開するのが当然です。
 
しかし、意地になってそこまでやってしまうと本当に大迷惑です。基本的にプレーイング4が設定されているホールなら無理せず前進4打でプレーを再開しましょう。それがルールでありマナーです。
 
 
 

【よくある間違い2】 紛失球(ロストボール)

 
秋が深まり冬になってくるとゴルフ場の芝は枯れて白っぽくなり、落ち葉だらけになります。そうすると多くなるのが「紛失球」です。ティショットで打ったボールが、行ってみたらどこにも見当たらないなんてことがよくあります。
 
この対処の仕方でよくある間違いが、ボールを無くしたあたりから1ペナでプレーを再開してしまうことです。
 
 
紛失球の場合の対処の仕方はOBと同じく打った場所からの「打ち直し」です。
 
ボールを打った場所まで戻って、1罰打をつけて打ち直します。ティショットで打ったボールが無くなってしまったら、ティグランドまで戻って「3打目」として打ち直しをしなければなりません
 
しかしこのルールを全然守っていないアマチュアゴルファーがとても多いのです。1ペナを付けるならまだしも「絶対にOBはしてないんだから!」と屁理屈を言ってノーペナで再開する輩もいます。ひどいですね
 
確かにルール上は打ち直しなのですが、後ろが詰まっている一般的なゴルフ場でそれをするのも現実的ではありません。こういった事態を避ける為に、秋冬のゴルフや少しでも怪しいと思う場合には、暫定球を打っておくのがマナーです。
 
それでもボールが見つからない場合は、紛失したであろう場所から、2ペナを付けて(ティーショットを紛失した場合は「第4打」として)プレーを再開するのが同伴者への最低限の礼儀だと思います。
 
もちろんこれでもルールに則ってはいませんが、他の人の迷惑をかけない為の仕方なくの救済です。くれぐれも怪しい時は暫定球を打つのを忘れずにしたいものです。
 

 

【よくある間違い3】6インチプレース

 
仲間内でのゴルフや会社のゆる〜いコンペで登場する「6インチプレース」というルールをご存知ですか?
 
セカンドショット以降、スルーザグリーン(ティーグラウンドとグリーンとハザードを抜いた全ての場所、つまりほとんどのフェアウェイとラフ)にあるボールを拾い上げて、6インチ(15.24cm)以内の範囲に再度プレース(置き直し)して良いというルールです。
 
このライの改善により、ゴルフは劇的に簡単になります!

例えば芝に沈み込んでいるボールをそのまま打つのと、芝の上に置き直すのでは難易度が全然違います。夏場の強いラフならそれはもう劇的に変わります。
 
 

正式なルールではない

 
まず理解しておいて欲しいのは、この6インチプレースというルールはゴルフの正式なルールではないということです!
 
これを勘違いしている人が意外と多く、毎ショットごとに当たり前のようにボールに触る人がいますが、外部の人との接待ゴルフなどでやってしまうと大ブーイングです(もしブーイングされていないとしたら、それは周りがあなたにかなり気を遣ってくれているだけです。確実に白い目で見られていますので注意しましょう!)。

 
ゴルフは「あるがまま」の状態からプレーをすることが大原則です。例え悪いライでもそのまま打たなければなりませんし、木の下などで打てない場所にある場合にはアンプレアブルを宣言して1ペナで所定の位置にドロップしなければなりません! 

それに対して6インチプレースは邪道のお助けルールです。6インチプレースをすることによって劇的に簡単になるので、スコアも大幅に良くなってしまいます。普通のゴルファーはそれをよく理解しているので絶対にやらないのです。
  
※普段6インチプレースをしている人は一度やらずにプレーしてみるとその違いを痛感すると思います。きっと普段のスコアより5〜10打くらい悪くなります。
 
6インチプレースは接待ゴルフで誕生した日本独特の接待ルールだそうです。くれぐれも恥をかかないように気をつけましょう。
 
 

6インチプレース適用の場合も適切な処理を

 
お気楽なコンペなどでは皆が良いスコアで回れるように6インチプレースを適用することがあります。
 
そういうルールの元でプレーする場合も、その処理の仕方については注意が必要です。
 
まずプレースする場合を間違っている人が多いのですが、置いて良い場所は元のボールの位置から6インチ(15.24cm)以内です!たまに平気で6mくらい動かす人がいますが、白い目で見られるので止めましょう。
 
それから6インチプレースはハザード内では適用されません!バンカーで目玉になってしまったからといって取り上げて砂の上に置いてしまう人がいますがダメですよ!
 
 
 

【よくある間違い4】救済を受ける際のドロップエリア

 
打ったボールがカート道上や修理地やラテラルウォーターハザード(水溜りや泥でグッチャグチャの場所)にある場合フェンスなどの動かせない障害物によってスイングが出来ない場所にある場合、ルールに従って無罰でボールを動かすことができます。この時にドロップする場所を間違って認識している人が案外多いので確認しましょう。
 
多い間違いはボールがあった場所から1クラブレングス以内にドロップするというものです。
 
正しくは「救済のニアレストポイント」からホールに近付かない1クラブレングス内にドロップです。つまりボールがあった場所からではないのです。

では「救済のニアレストポイント」とはどこになるのかというと、以下の条件を満たすポイントとなります。
 
救済のニアレストポイントを定める条件

1.その障害を避けて、ボールのある位置から最も近い場所

2.その障害にかからずに、ストロークができる場所
3.ボールのある位置よりもホールに近付かない場所

 
 

救済のドロップエリアの決め方


例えば下の図1のようなカート道上にボールがある場合のドロップエリアの決め方を見ていきましょう。

この場合、ボールはカート道の中央よりもやや右側に止まっています。1.その障害を避けて、ボールのある位置から最も近い場所の条件から考えると、カート道を避けて最も近い場所である「A」がニアレストポイントになるのでしょうか?

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ここで考えなければならないのが 2.その障害にかからずに、ストロークができる場所という条件です。「A」にボールを置いた場合、図2のように確実にカート道上にスタンスがかかってしまいます(右打ちの場合)。この為、「A」はニアレストポイントにはなりません。

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スタンスがカート道にかからないようにしながら、ボールに最も近い場所となると下の図3のようになります。するとボールに近いのは、意外にもカート道左側にある「B」となります。実際にこのようなケースは多いものです。

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 ニアレストポイントが決まったら、そのポイントをマークしてからボールを拾い上げてドロップします。ボールを拾い上げるタイミングはいつでもいいのですが、ニアレストポイントが決まる前なら必ず今ある場所をマークするようにしましょう。マークしないで拾い上げてしまったら1ペナになります。つまりドロップが終わるまでは常にボールがあった場所かニアレストポイントのいずれかがマークされている状態にします


ドロップする場所はニアレストポイントから1クラブレングス以内です。ただし 3.ボールのある位置よりもホールに近付かない場所 という条件がありますので、下の図4の範囲内ということになります(ホールは上方向です)。

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ルールを活用してより有利な場所からプレーを再開することも出来る

 
もしこのドロップエリアに傾斜があってドロップエリアの外にボールが転がり込んでも、条件を満たしていればその場所からプレーを再開することができます。その条件はボールが落ちた場所から2クラブレングス以内であり、かつニアレストポイントよりホールに近付かない場所であることです(これを満たさない場合はドロップのやり直しになります)。

このルールを最大限活用することで、元々ボールがあった場所からかなり離れたところからプレーを再開することも可能です。例えば前方に木があってグリーンを狙えない場合に、狙える場所まで持っていけることもあります。
 

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また、1クラブレングスの基準となるクラブは最も長いドライバーを使っても良いのを知っていますか?

実はルールでは次に使う予定のクラブと決まっているのですが、これはあくまで予定でありドロップした後に変えても問題ありません

その為、プロは必ずドライバーを持ち出してドロップエリアを決めます少しでも有利な場所にドロップする為の当然の権利なのです。
 
 

まとめ

 
どうせ遊びなんだからと適当なルールでゴルフをすることを否定するつもりはありません。仲間内でワイワイやるだけのゴルフも楽しいでしょう。
 
しかし真剣に取り組んでいるゴルファーと回る時には、それは本当に失礼な行為となります。迷惑なので絶対にやめましょう。
 
 
ゴルフは細かなルール改訂がたびたびありますが、基本的なルールは変わりません。ルールに自信のない人はルールブックで基本的なルールだけでもきちんと確認して、真剣に取り組むことをオススメします。
 
その方が絶対に上手くなれますし、ゴルフがもっと楽しくなるからです。

以上、知らないと恥ずかしい!? アマチュアゴルファーによくあるゴルフルール3つの間違い。でした!
 
 
 

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