頭脳的ゴルフ道

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常に80台を出し続ける為の考え方

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年間の平均スコア(もしくは10ラウンドの平均)が100を切れるようになってくると、もう初心者を脱したといってもいいでしょう。自分でも上達を実感できて、ゴルフが一番楽しい時期です。

しかし同時に陥りやすいのが「90の壁」です。人によっては何回か80台を出したこともあるかもしれませんが、まぐれで数回出すこととコンスタントに出し続けられるのでは雲泥の差があります。常に80台で回って来られるようになってはじめて、「90の壁」を超えたと言えるのです。

僕も今でさえ安定して80台のスコアを出せるようになりましたが、実は「90の壁」で苦労したくちです。ここからは僕がわさお先生に教わった80台を出し続ける為の考え方をご紹介していきたいと思います。


 

80台を出し続ける為の考え方


漠然と80台を目標にするだけでは、コンスタントに80台を出すことは出来ません。各ホールごとにスコアを意識してラウンドをすることが必要不可欠です。ではどれくらいのペースで回れば80台に到達できるのでしょうか?

18ホールを全てボギーペースで回ると18オーバーパーの90になり、そこに1つパーが取れれば89となります。
つまり全ホールをボギー以上のペースで回り、パーを1つ以上取ることが80台のスコアを出す基本的な方針になります。

このように書くと簡単そうに思えるかもしれませんが、「90の壁」を実感している人にはその難しさがよくわかると思います。

 

イーブン・ボギー方式でスコアをつける


ゴルフ中継を見ていると、スコアの表記がストローク数ではなく◯や◎、△や⬜︎などで表されています。これはそれぞれバーディ(−1)、イーグル(−2)、ボギー(+1)、ダブルボギー(+2)を表しているのですが、ツアープロはパーが当たり前なのでイーブン・パー(パーを0とする)を基準としてその差だけを表すことで、「現在どれくらいのペースで回っているのか」を分かりやすくしているのです。

そして実際にプレイしているプロ自身もスコアカードにイーブン・パーを基準にして、今自分がどのくらいで回っているのか記入している選手が多いそうです。

例えば14ホール目を終えて+2で予選カットラインがイーブン・パーだとしたら「残り4ホールで最低2打スコアを縮めなければならない」と分かりやすく意識付けができます。これが合計ストローク数しか書いていないと、いちいち合計を出して、残りホールのパー数を合計して、その差はいくつか・・・なんて計算しなければならず、面倒ですしスコアの意識付けにも向きません。

スコアを狙って出す為には、スコアの意識付け は絶対に必要です。まぐれで80台を出すのであれば必要ないかもしれませんが、常に80台を出し続けたいなら必ずやるべきでしょう。あと何打縮めれば80台になるのか?逆に何打叩いても80台が出せるのか?それを常に意識してプレーすることで戦略が変わってくるからです。

しかしシングルハンデレベルのプレーヤーでもない限り、プロのようにイーブンパー基準でスコアを出すと+18とか+15といった数字になってしまい、分かりづらくなります。そこでオススメなのが イーブン・ボギー方式 というスコアの付け方です。

考え方はイーブン・パー方式と同じで、ボギーを基準(0)として、それに対する差をスコアカードに記入していくのです。つまりボギー(0)、パー(−1)、バーディ(−2)、ダブルボギー(+1)、トリプルボギー(+2)・・・という具合です。

前述の通り18ホールを全てボギーペースで回ると90になりますので、ホールアウトした時にワンアンダー(-1)なら89となり、80台達成ということになります。このようにイーブン・ボギー方式でスコアをつければ、ラウンド中に常にアンダーを意識してプレーすることができるので、ホールアウトまで集中力を切らさずに行けることが最大のメリットです。常に80台を出す為の意識付けが出来、その為のコース戦略をとることができます。
 
また、例えばトリプルボギー(+2)を打ってしまっても、パー(−1)を2つ取れば取り返せるとすぐに分かるので、気持ちを早く切り替えることができるのも大きなメリットです。安定して数字を出したいのなら、数字に対する意識を強く持ちましょう。  


「ボギーペースにパー1つ」で80台を出せるのか?


冒頭、ボギーペースで回ると18オーバーパーの90になり、そこに1つパーが取れれば89になるという話をしました。
しかし1つボギーを取ることは難しいことではなくても、18ホールの全てをボギー以上であがるとなると簡単な話ではなくなります。

なぜならアマチュアの場合、OBを出したり、ウォーターハザードにつかまったり、林に打ち込んでしまって横に出すだけ、といったトラブルに陥ることが頻繁にあるからです。場合によっては一回のラウンドで数回やってしまうこともザラにあるでしょう。しかしそんなトラブルに見舞われたホールをボギーであがることは、バーディを取るのと同じくらい難しいことなのです。

つまり一回のラウンドの中で数回はダブルボギー(+1)以上叩く可能性が高いわけですが、そうなるとパー(-1)やバーディ(-2)を取ってスコアをボギーペースに戻す必要が出てきます。イーブン・ボギー方式で考えれば、1つのダブルボギーを取り返すためにはパーが1つ必要になり、1つのトリプルボギーを取り返す為にはパーが2つ(もしくはバーディが1つ)必要になるのです。

したがって安定して80台を出し続ける為にはなるべくボギー以内に抑えつつ、パーやバーディもいくつか取る必要があるのです。


パーをたくさん取れば80台を出せるのか?


僕が「90の壁」を越えられないでいる時、「パーを9個も取ったのに上がってみたら90」ということがありました。パーを9個ということは18ホールのうちの半分をパープレイしているのに、です!

この時は確かにショットの調子が良く、ドライバーもフェアウェイも狙い通りに行ってました。前半だけでパーを6つ取って、あとはボギー。イーブンボギー方式で考えれば6アンダー(-6)。

「今日こそは80台で回れる!もしかしたら80台前半が出るかも!」
そう期待しました。


しかし、後半のロングホールでそれは起こったのです。

一打目をフェアウェイに運んでのセカンドショット。真冬だったので芝がペタンコに潰れていてライの状態が悪かったのですが、ショットの調子が良かったので果敢にスプーンで攻めたら、フェースが開いて当たってしまい右のOBゾーンへ。滅多にないくらいの良いペースで回っていたのに、突然のOBで頭が真っ白になりました。

打ち直しの4打目でグリーン近くまで運べれば、まだボギーであがれる。そう思って再びスプーンを振りましたが、ボールは再びOBゾーンへ消えて行きました。

その後ヤケになって打った6打目が三たびOBにつかまった私は完全に我を忘れました。結局そのホール [12]。イーブンボギー方式で考えると+6。前半の貯金をこのホールで全て吐き出してしまったのです。そのショックはその後も尾を引き、上がってみたら90になっていたのでした。


ビッグイニングを作らないことが重要


いま思い返してみると私が「90の壁」に苦しんでいる一年間、実はパーはたくさん取れていたのです。一回ラウンドに行くと最低3〜4個、多い時は8〜9個もパーが取れていたのです。

それなのに毎回90〜92だったのは必ずどこかのホールをビッグイニングにしていたからです。ビッグイニングというのは野球で大量点を獲得したイニングのことですが、ゴルフでは大叩きを意味します。

1ホールで [12] はさすがに一回きりでしたが、[8] とか [9] というビッグイニングは毎ラウンド必ずありました。イーブン・ボギー方式で表すとパー4での [8] は+3、 [9] は+4となります。つまりパー3〜4個分に相当するわけで、これにダボ(+1)がいくつか絡んだら、もう80台には届かないのです

つまり80台を安定して出すためには、パーをたくさん取ることと同じくらい、ビッグイニングを作らないことが重要なのです。

  

スコアカードから自分の弱点を分析する


80台を出し続けたいなら、まずはスコアカードの分析をしてみることをオススメします。特に見るべきポイントはビッグイニングです。なぜならビッグイニングの中にあなたの弱点が必ず含まれているからです。それを発見することで効率的にレベルアップすることができます。

私が [12] を叩いた時はヤケになってしまった自分の性格が問題でしたが、その他の最も大きな原因は100ydを切ってからのショートゲームにありました。

ピンまで80ydのアプローチをバンカーに打ち込んで更に一回で出なかったり、グリーン周りの傾斜地からのアプローチが全く寄らなかったり、高速グリーンの下りのパットにビビってショートした後に今度は大オーバーしたり。。。

もちろんOBなどでスコアを崩すこともありましたが、アマチュアにとって1〜2回のトラブルは許容範囲です。しかし100ydを切ってからのショートゲームはアマチュアでもミスを大幅に減らすことが可能です。そして、そこに「90の壁」を越えられない原因があるのです。

逆に言えば、ショートゲームさえ上手ければ、どんなトラブルに見舞われてもビッグイニングを作らずに80台で回ってくることが可能になるはずです。 


 

重要なのは「100ydから確実に3打であがる」技術


プロとアマチュアの技術の精度で最も違いが出るのは100yd以内のショートゲームです
。プロはピンに近くなればなるほど打数が減っていきますが、アマチュアはピンに近づけば近づくほど打数が増えていくのです。

ほとんどの場合、プロはミスをしても最低ボギーであがることができますが、これは100yd以内のショートゲームが格段に上手いからです。100yd以内なら、プロは大抵2打、悪くても3打であがります。すると例えティショットがOBだったとしても、ボギーで済む可能性が高くなります。

しかし私たちアマチュアは100yd以内でミスをします。4〜5打も費やしてしまうことも珍しくありません。これではどんなに素晴らしいティショットを打てたとしても、トリプルボギーやダブルパーの可能性まで出てくるのです。

私たちがプロのように毎回2打であがることは無理ですが(出来る人はプロになれます)コンスタントに80台を出す為には確実に3打であがる技術を身につける必要があるのです。 

 

100ydから3打であがれるなら、難なく80台を出せる


100ydから確実に3打であがる技術があると、コースマネジメントが大きく変わります。

一般的なゴルフコースの白ティからの距離をパー5で500yd、パー4は350yd、パー3は150ydと仮定します。もしあなたに100ydから確実に3打であがる技術があるのなら、例えばパー5(500yd)なら400yd地点まで3打で運べればボギー、2打ならパーを取ることが出来る計算になります。

同様に350ydのパー4なら250yd地点まで2打で運べればボギー、1打ならパーを取ることができますし、パー3ならティショットをOBせずに前に進めることさえできれば、ボギーで上がることが出来るのです。
 
100ydから確実に3打であがれるなら・・・
 
パー5(500yd) → 400yd地点まで3打でボギー、2打ならパー
パー4(350yd) → 250yd地点まで→2打でボギー、1打ならパー
パー3(150yd) → ティショットをOBさえしなければボギー以上


 

100ydから3打であがれるなら、、、パー5(500yd)編


100ydから3打であがれるなら、パー5(500yd)の攻め方はすごく楽になります。

まずボギー狙いなら400yd地点まで3打で運べば良いので簡単です。400 ÷ 3 = 133ydですから、一般男性ですと8番アイアンあたりを3回繰り返してもいいでしょう。アイアンなら大きく曲げてOBという危険性もないので、手堅くボールを運ぶことが出来ます。

ドライバーをしっかり打つことができるなら、さらにチャンスは広がります。ハンデ15〜20くらいの人の平均飛距離を230yd※くらいとすれば、残り170ydを2打で運べば良いということになります。するとショートアイアンを2回繰り返しても届く距離ですので、安全・確実に400yd地点までボールを運ぶことが出来ますし、もっともドライバーで230yd飛ぶ人なら170ydは5番アイアンで届く距離ですので、400yd地点まで2打で行ければパーを取り、もしセカンドでミスをしてもボギーは拾うことが出来ます。
※OBを除いて、前に飛ばせた時の飛距離の平均です。

 
また、なるべく安全にパーを狙う為に400ydを2打で行くなら、ドライバーを使わずにスプーンかクリークを2回打つという方法もあります。ただしスプーンやクリークをティから打ってナイスショットすることはある程度練習していないと簡単ではありません。思わぬミスにつながることがあるので注意が必要です。

 

100ydから3打であがれるなら、、、パー4(350yd)編


100ydから3打であがれるなら、パー4(350yd)の攻め方もグッと楽になります。

ボギー狙いなら250yd地点まで2打で運べば良いことになりますので、ドライバーを使う必要はなくなります。

逆に、飛距離に自信のある人ならドライバーで250yd地点まで1打で到達することができ、パーを取れる確率が高くなります。仮にティショットを曲げてしまっても、打てる場所にさえあれば2打目で250yd地点まで到達できる可能性が高いので、ボギーは拾えることになります。


このように考えるとパー5とパー4、いずれの場合も基本的にはドライバーで攻めてパーを狙いつつも、ティショットを曲げてしまった場合には切り替えてボギーを拾いに行くという戦略がベストです
 
そして、2ndショットがまともに打てないような場所(例えば林の中や池の中、OBゾーンなど)に行く危険性がある場合は、ドライバーを握らずにボギーを取りに行くことで大叩きする危険性を回避することが出来ます。
 
 
このように100ydから3打であがれる技術を持っているとゴルフの難易度が劇的に変わります。パーを狙いつつ、悪くてもボギーで収めることが楽にできるようになるのです。これがコンスタントに80台を出し続ける為のキーポイントなのです。


以上、常に80台を出し続ける為の考え方でした! 



 

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