一生懸命練習しているのに上達しないのは練習方法が間違っているのかもしれません。
- 練習場では3分の1以上をドライバーで打つ
- フェアウェイウッドやユーティリティも毎回欠かさず練習する
- 8番アイアンは140ヤード、7番アイアンは150ヤードと、決まった距離を打てるようにアイアンもフルショットを繰り返す
こういう練習をしているとしたら、あなたは下手を固めている可能性が高いでしょう。
フルショットはスイングを壊す
ドライバーの練習は楽しいですね!私も大好きです。
芯を喰った時の乾いた打音、力強い弾道。遠くまで飛ばすことができた時の快感・爽快感はゴルフの醍醐味です。本番のラウンドで同伴者の度肝を抜くような打球を打つことを夢見て、ついついドライバーの練習量が多くなりがちです。
しかし、上達しないアマチュアゴルファーほどドライバーの練習量が多いことをご存知でしょうか?実はドライバーの練習ばかりしていると、知らず知らずのうちにスイングを壊してしまうのです。
ドライバーやフェアウェイウッド、ユーティリティは基本的に全て 「フルショット」 です。
フルショットはクラブヘッドの移動距離が最も大きく、必然的に遠心力も最大になります。クラブの遠心力が大きくなると、それに引っ張られて、身体の軸がブレ易くなります。特に最も長さのあるドライバーは、その影響が最も大きくなります。
またフルショットを繰り返していると、本人がどんなに力を抜いてリラックスして打とうと思っていても、どこかで「飛ばしたい!」という気持ちが生じ、段々と手や腕に力が入っていきます。するとさらに余計な動きが生じてしまい、クラブは理想的なプレーンでは降りてこなくなります。
軸がブレ、身体が余計な動きをすると、もうスイングはめちゃくちゃになります。これで間違ったスイングの出来上がりです!
それでもドライバーばかり何球も練習していれば、やがてタイミングが合ってナイスショットが出ることもあります。
「これだよ、これ! やっと調子が出てきたぞっ!!」
そう言って、さらにドライバーの練習を続けます。続けてナイスショットが出ないと不安ですし、そもそも気持ちが良くありません。カゴの中のボールが底をついても、帰るわけにはいきません。せっかく掴みかけた感触を忘れないように、もう1カゴ追加します。そして更にドライバーを力いっぱい振り回し続けていきます。間違ったスイングを反復練習して、体に覚えこませているとも知らずに。
アイアンも同じです。
「オレは7番で160ヤード飛ぶ」とか「サンドウェッジで85ヤード飛ぶ」とアイアンの飛距離自慢をしている人をたまに見かけますが、アイアンは飛ばす道具ではありません。そもそもアイアンでフルショットする必要はないのです。上級者ほどアイアンはライン出しに意識を集中させて、ハーフショットでミスの少ない練習を繰り返します。
しかし、まるでドライバーを振るようにクラブが水平になるほど大きなバックスイングをしているアマチュアゴルファーはとても多いのです。
しかし、まるでドライバーを振るようにクラブが水平になるほど大きなバックスイングをしているアマチュアゴルファーはとても多いのです。
ドライバーでもアイアンでも、フルショットはスイングのバランスを崩し下手を固める恐れがあります。フルショットがゴルフスイングの基本だと思っている人が多いのですが、スイングの基本はハーフショット以下の小さなスイングです。ツアープロや上級者はスイングの調子を崩すと必ず基本に立ち返り、小さなスイングを繰り返し練習します。そうすることで、スイング全体のバランスが良くなり、ドライバーショットなども改善することを知っているからです。
それなのに、フルショットの練習ばかりをする人がいかに多いことか。 一度練習場に行って、他の人の練習を観察してみてください。半数以上の人がフルショットの練習を繰り返していて、中にはドライバーショットばかりの人も多いのです。
ドライバーの練習は諸刃の剣です。
練習をすればするほど、少しずつスイングを壊していると考えてください。
ゴルフを上達したいのなら、ドライバーの練習は多くても全体の10%くらい(100球練習なら10球くらい)に留めてましょう。それも続けて何球も打つのではなく、2〜3球打ったらアイアンやウェッジに持ち変えて、ハーフショットの練習を挟むことをお勧めします。
以上、一生懸命練習してもゴルフが上達しない理由③ 「フルショットの練習でスイングを壊す」でした!